京阪神の大学・産業界・金融業界・自治体等60以上の機関が参画し、地域や組織を超えて連携を図り、人材・ 研究課題・資金の好循環をつくり、京阪神における起業家の裾野拡大、大学発スタートアップを連続的に創出し ていくことで、世界に伍するスタートアップ・エコシステムの構築を目指すプラットフォームとして、「京阪神スタートアップアカデミア・コアリション」(略称、KSAC)が形成されています。
令和4年度は、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)による「研究成果展開事業大学発新産業創出プログ ラム(START)大学・エコシステム推進型」にKSACが採択され、起業活動支援プログラム(GAPファンド) が設けられました。このプログラムを活用して、教員、大学院生が取り組む事業化に向けた研究開発への助成が 行われることになり、研究開発課題が公募され、審査の結果、本学から下記の1件の研究開発課題が採択されまし た。また、金融機関や VC、大手企業等との連携を目指し、採択案件の成果発表の場として、Demo Day等のピッ チイベントが開催されました。
研究開発課題:細胞の回転運動を指標としたダメージレス細胞評価装置の社会実装に向けた研究開発
研究代表者:理学研究科 准教授 鈴木 雅登
研究概要:
損傷なく非標識に細胞の種類や状態を評価する装置を開発し、迅速な創薬・安 心な細胞移植治療への貢献を目的としている。昨年度、本制度を活用し具現化した原理 検証機に単一細胞の回収機構を付加し、回転電場に曝された細胞を回収するシステムを 開発した。今後、細胞の遺伝子レベルでの発現量や培養速度を評価し、本装置によって選 抜された細胞の安全性を明らかにすることで、本装置の社会実装へ繋げる。
鈴木准教授
回転電場を用いた短時間での単一高機能化細胞の評価・単離回収システム