はりま新産業創出エコシステム
兵庫県立大学/産官学金連携「はりま新産業創出エコシステム」
兵庫県立大学は、2024年度から産官学金連携で兵庫県播磨地域の新産業創出を目指す「はりま新産業創出エコシステム」を立ち上げました。本活動のハブは兵庫県立大学社会価値創造機構で、機構内に新設した「新ビジネス育成センター」が事務局兼教育機関として推進を担います。社会実装に強い武器となる兵庫県立大学の最先端研究施設をフルに活用することと、行政・産業界/商工会議所・金融機関とも連携したエコシステムの組織力をワントップ(副学長)・ワンストップで強力・迅速に行使ことで、新産業育成・地場振興を目指します。
1. 推進体制/実現の為の仕組
参加機関は、産:姫路商工会議所。 官:兵庫県産業労働部、関連県民局、姫路市。 学:兵庫県立大学社会価値創造機構(ハブ)。 金:姫路信用金庫、みなと銀行、日本政策金融公庫。
産官学金の連携と活動推進の事務局として社会価値創造機構の新ビジネス育成センターがワントップ(副学長)のもと一気通貫体制で活動に臨む。
2. 代表 ご挨拶
はりま新産業創出エコシステム 代表
(兵庫県立大学理事兼副学長 社会価値創造機構長) 畑 豊
現在の複雑・不透明な社会への対応には、学問領域や団体の属性を超えた多種多様な知識・技術・人材の選択とその統合が必要です。この観点で、産・学と県や市町の行政が、更には金融機関も綿密に連携して、地域課題・地場振興に取組む必要があります。
地域の企業の方々との連携は従来以上に活発化し、その上で行政との政策実行で目的を果たしていく。これを積極果敢に推進するために「はりま新産業創出エコシステム」を立ち上げました。産官学金がワンチームとなって新産業創出、産業の多様化、はりま地域の活性化に取り組んでまいります。
関係各団体・機関・企業の皆様の絶大なるご支援・ご協力と、「エコシステム」のフル活用を、よろしくお願い申し上げます。
3. 兵庫県播磨地域の目指す姿
重工業中心である製造業から、新産業を創出し多様な産業基盤を定着させる。例えば、内陸部への「水素サプライチェーン構想」(内陸部の再生エネルギー最大活用と水素を組合せた自立型エネルギー基盤整備と産業活用/CN対応と地域課題解決の両立)や、医療不足を解消する為の「はりま丸ごとDXホスピタル構想」などをベースに、地場産業への波及効果拡大も狙っていく。
4. 活動内容
「(Step1)地域課題抽出→(Step2)地域課題研究(潜在課題やニーズを研究へ繋ぐ)→(Step3)社会実装支援(新たな価値創出/実装と人材育成)→(Step4)地域へ価値還元(新たな価値を地域へ還元=地域課題の解決へ貢献)→(Step1)から繰り返す」 というようにスパイラルアップしながら継続的に取組む。
(Step3)社会実装支援の具体項目としては、
① 人材育成:新ビジネス育成センター主催で「地域課題解決・新産業創出を最終目標とする教育体系を構築し、教育コースを運営する。2024年10月~2025年3月に計10講義の試行コースとして無料で実施します。その際のアンケート結果を踏まえ2025年4月から本格教育コースを行います。 また教育機関内の仮事務所にて数社のスタートアップを伴走支援します。同時にインキュベーションの効率推進法の研究を行います。
② 情報交流イベントの拡充:兵庫県立大学の見学会(ラボツアー/大学シーズを肌感覚で知ってもらう。)や、メタバースの設置(大学研究シーズや企業のシーズ・ニーズを常設展示し、自由に参加してもらう。)、大学シーズのリモート紹介など地域の皆様に広く知ってもらう活動を展開します。またすでに運用されている「ものづくりプラットフォーム(姫路商工会議所主催)、価値共創シンポジウム(兵庫県立大学主催)、マッチィングin Himeji(産学連携実行委員会)」とも強力に連携し、新産業創出ネタを拡大します。
③ イノベーションの活性化:すでに兵庫県立大学先端医療工学研究所で実行中に「イノベーションサロン」に加え、地場企業の悩み相談を受け付け大学シーズによる解決・共同研究を進める「イノベーションサロン/リモート版」をスタートしました。
④ オープンイノベーション推進:大企業のニーズや埋もれたシーズなどを公開し、地場企業の活躍の場を模索する活動を計画しています。「(仮称)大企業逆見本市」 更には、インキュベーションからスタートアップへ羽ばたく際の資金対応も見据えた「ピッチコンテスト風の相談会」を金融機関と連携して開催することを計画しています。
⑤ インキュベーション活動:①でも先述の通り、教育機関内でのインキュベーション伴走支援に加え、従前からの産学連携活動として地場企業の新規事業や技術革新に必要な伴走支援を大学シーズ活用して行っています。
<活動全体図>